10月22日


最近はずっと苛々していた。
もう10月が終わる。
何も変わっていない自分に腹が立つ。

腹が立つといえば7月、教授に連れてかれたバーでの出来事が未だに忘れられない。


そこのバーは某大手広告代理店の人が退職後に立ち上げたバーだった。店員、客は代理店にゆかりのある人ばかりだ。教授も代理店出身だ。内定はもらったものの今以上にどこか揺らいでいた当時の自分にとっては相当居心地が悪かった。
そんな中、教授は「内定祝いで連れて来た」と周りに言っていた。なんだか気まずい。ずっと下を向いてハイボールを飲んでいると隣の30代前半くらいの女性2人に話しかけられる。

「内定おめでとう。どこからもらったの?」
『有名なとこじゃないんですけど、、◯◯ってとこです。』
「将来何したいの?」
『具体的にはまだ無いのですが面白いことに携わりたいです。』

すると女性はワインを片手にこう言った。

「パッと見てあなたは面白くないし、もし面白かったら大手の代理店とかから内定もらえるはず。」

女性はとてもすました顔をしていた。

そのあと店員が気を使って「手相見てあげようか。」と私の今後を見てくれたり(かなり晩婚だった)酷く酔っ払ったどこかの会社の社長が真似して手相を見てきたりしたが、女性の言葉の衝撃により、どれもどうでもよくなっていた。


忘れないし、忘れたくない。

面白いことがしたい。
学歴も魅力も無いけれど。


はやく、スタート地点に立ちたい。